新型コロナウィルス禍は、神罰?

新型コロナウィルス禍は、神罰?

今、世界中で危難が叫ばれながら、毎日毎日感染者やそれによってお亡くなりになられる方が増加し続けている新型コロナウィルスがもたらす感染症。会社の中だけでなく、地域社会の中でも話題のほとんどが、この問題になっているようです。私の周りも高齢者仲間ばかりなので、ふとしたことで、どう用心すればよいか、という話になります。出歩かないこと、マスクと手洗い、うがいや消毒の励行しか方法はないよね、という結論になるのですが、一人の友人が「こんなことって、神罰じゃあないの?」と言い出しました。半分冗談だけどと言いながらですが、彼が思ったのは、世界中に自己中心主義と拝金主義がはびこって、お互いへの思いやりを失くして来ていることに、きっと神様がお怒りになられたのじゃあないだろうか、という事だそうです。

確かに、トランプ氏が大統領になってから、他の国でも、もちろん日本ですら、自国中心主義と拝金主義をはっきり打ち出す政治が強くなって、貿易を中心に争いごとが増えているように、私も感じてはおりました。しかし、だからと言って、これが神罰か?という事になると難しいですよね。仏法には因果応報という教えが有ったと思います。それをそのまま理解すれば、世界の政治が争いごとを助長するような方向にあることに対する警告としての神罰、という考えが無いとも言えないでしょう。以前お話しを伺っていたあるご僧侶は、因果応報と言っても、神様や仏様は罰を与えることはしませんよ。ただ、良くないことを行った時に、神様や仏様は助けてくれなくなるだけです、と話してくださいました。その方が信じられるなあと思ったのですが、しっかりお経を唱えていれば救われるとお考えの宗派も有りますしね。

昔 日本人は、八百万の神を崇めていて、地上のあらゆるところに神様がいらっしゃると考え、常に神様の眼が自分の行いを見つめてくださっている。だからこそ、行いを正さないと罰が与えられるのだよと、生きていく上の戒めを意識するように教え諭してきたのではないでしょうか。罰は与えられないけれど、助けてもらえないかも知れない、そう思うことで自分を戒めながら生きていく、そんなことを友人の言葉で思い返したのですが。どうも、新型コロナウィルスの話から少し逸れた話題になってしまいました・・・。

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