行動するご住職に感動する

行動するご住職に感動する

先日、同じ思いを抱くというご僧侶をネットワークし、被災者や障碍者、貧困者などへの支援活動を、静かに淡々と続けていらっしゃるご住職のお話しを伺う機会が有りました。ご僧侶の集団を堅い組織として運営しているところは他にもあると思いますが、このご住職のネットワークは宗派を超えた仲間の弾力的な集まりのようで、何の束縛も決まりも無く、心の赴くままに力を貸しあう集団ということで、スポーツで言えばクラブではなく同好会のようなものかな、と感じました。

ご僧侶というと、多くは教義を徹底的に学習され、その神髄に迫る努力をされ深い教養を身に着けて、そこで得られたものをあまねく人々に知らしめていく方々、というイメージが有ります。時折伺う法話なども、大変有り難いお話しであることが多いと思います。しかし、中には「教えてあげる」という、いわゆる「上から目線」でお話しされる方もいらっしゃるようで、説法というようにまさに説得しようという風に聞こえて、納得につながらないこともあるのではないかと思うことが有ります。そのためか、一部には学問だけではなく、実学が大切だという意見もあるのだと思います。

そういう意味で、このご住職の活動は、人々の気持ちに寄り添うということを、身をもって示していらっしゃるもの。しかもそれを至極当然のこととして、さりげなく淡々と進めていらっしゃるところに心を打たれました。

ご僧侶の方々を読者対象とする雑誌が有りますが、それを読みますと日本中に同じように行動するご住職方がいらして、様々に活動しているご様子が報じられています。仏教という、正に仏の教えを行動で示していく、そういうご僧侶がどんどん増えて、宗教離れが進むと言われる日本の文化の衰退に歯止めを掛けていかれるよう、私たちも応援しなければと思った次第です。

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