お盆に有ったこと

お盆に有ったこと

旧盆に少し早かったのですが、先日里帰りして来ました。墓はこちらに建てましたから、田舎の墓参りということではなく、故郷に居る弟や親せきの方に会って、一緒に食事を楽しむ、というような里帰りでした。最近の暮らし向きや社会情勢へのそれぞれの感想や考えなど、とりとめもなく様々な話をしたのですが、ちょうど今年の秋には母の23回忌と父の13回忌が重なるので、一緒にこちらで法要をしようという相談もまとまりました。

必然的に父や母の思い出話がいくつか出たのですが、その中で一つ、妹の夫がしてくれた、父を妹の家に引き取っていた時期の話が、ちょっと嬉しい話でした。それは、もう父が亡くなって10年を超えた頃、少し離れたところにある個人商店の前を通った時に、その店のおばあさんが妹の夫を呼び止めたのだそうです。全く面識の無かったおばあさんに呼び止められて驚いたそうですが、その方が○○さんの息子さんでしょ?と義理の父の名前を出して、いつも色々な話をしてくれて、沢山相談にも乗ってもらってたのよ。亡くなったこともすぐには知らなくて、葬式にも墓参りにも行かなくて申し訳ないけれど、あなたを見かけたので、昔のことになっちゃったけれどお礼を言いたかったの。ということだったそうです。妹のことや妹の夫のことは、父からよく聞いていて、写真も見せられていたので、店の前を通った時にすぐ分かったと言ってました、と彼の報告です。

父が妹夫妻の写真を見せたことが有るとか、お店の方とよく話していたとか、そんなことは誰も知らないことでしたし、話下手で通っていた父でしたから、みんなでへえ~と驚くとともに、そんな一面が有ったのかと、嬉しい気持ちになった次第。同時に、葬式の連絡も広くは出さなかったのだけれど、覚えてくれていて、弔う気持ちも持ち続けていてくれる方が世の中にはいるのだということに、職業柄とはいえ感じることが多かった里帰りでした。

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